Blog:Neutron Star

tma1のブログ 「試行錯誤」・・・私の好きな言葉です

地球!ふしぎ大自然 「帰ってきたツキノワグマ 足尾銅山の森」


銅の精錬によって発生した亜硫酸ガスのせいで植物が枯れ果てて表層の土が流され岩肌がむき出しになってしまった足尾の森に人の手が入り50年近くかけて一部に森といってよいほどの緑が戻ってきたという話。


荒れた山肌というのが「もののけ姫」で猩々が出てきた所にそっくり。もしや「もののけ姫」の舞台は足尾の山がモデルだったか?


宮崎駿アニメのファンも喜びそうな内容でした。人の手で被せた土と草の種、広葉樹が少しずつ森が蘇る手助けになったこと。自然の土は落ち葉や倒木などが微細な生物に分解されて1cmになるまで100年もかかること。宮崎駿と広葉樹の森は切っても切れない仲ですから・・・?


ラストがまた良くて・・・人が被せた頃の土には100年かかってできる土ほど地味が肥えていないので窒素など栄養素が足りず、ミズナラなどは育たず根粒菌の助けを借りられる特定の木しか植えられなかったのですが、動物が運んで来たのかミズナラのドングリが芽を出して・・・自然が長い時間をかけてなしたことと比べればほんの僅かな人の仕業(贖罪?)に自然が手を貸してくれて・・・まるで劇場版「風の谷のナウシカ」のラストシーンのようでした。


見逃した方は再放送で。オススメです。


人間は自然をまるで擬人化した概念で捉えがちですが、確かに単なる偶然の積み重ねとは思えないある目的に向かって事象が動いている感じを受けますね。まあそれも人間の意味づけという精神の働きによるものに過ぎないんでしょうけど。