Blog:Neutron Star

tma1のブログ 「試行錯誤」・・・私の好きな言葉です

フィリップ・K・ディック 「高い城の男」

読み始めました。ディックもコレクターだったんですかねぇ、短篇集の「パーキー・パットの日々」でもコレクターたちを描いてましたが。


そしてやはり本物と偽物に対するこだわり。史実性という骨董の無形の価値で言うならば、同じ型のライターなのに一方は著名人が所有していたというだけでとんでもない価値の違いが生じる不思議。レプリカではないという点で両方とも本物だといえるのに、両方を著名人が所有していたと称して売買した場合、片方が「偽物」になってしまう不思議。実質的な違いは鑑定書の有無だけだというのに。


人間の意味や価値を認識するというか付与する能力の不思議ですね。実体はなくて意味や価値を認める本人の頭の中にしか存在しないんですけどねぇ。