Blog:Neutron Star

tma1のブログ 「試行錯誤」・・・私の好きな言葉です

マルドゥック・スクランブル

少し前から改定新版の単行本(文庫3冊分)読んでます。魅力的ではあるんですけど、私が学生の頃SF同人サークルに入っていた当時複数のメンバーが好んで書いていたものに嗜好が似てますねぇ。少女娼婦やライトなセックス描写、人体の改造と分解。小道具までも似ている・・・知能の高いイルカとの交感とか。


著者の生まれた年と経歴を見たら全く関係ないと分かりましたが、読み始めたときは当時の知り合いが書いているのかと錯覚しました(^^;)


旧いとは思いませんが、「燃焼」の途中まで新しいものは無いなという感じが・・・デビューが1996年で本作が2003年とのことですが、1990年代にこれがあっても不思議は無いと思います。そういう意味でやはり「銃夢」は凄かったなと。


では価値がないかというとそんなことはないですね。人体のパーツを集めるハンター達には嫌悪を覚えるし、主人公のバロットのムービー見ながらこのパーツは良いとか盛り上がるシーンは滑稽でさえあったしw宿敵ボイルドとの最初の銃撃戦で涙と血を流しながら戦うというのは絵的に良さそうですが、バロットが悲しくなった記述wが多すぎてどうも好きません(^^;)


ですが人体の能力を拡張するようなハイテクを駆使して活躍する経験というのは本来的に楽しいものですし、登場人物たちがこだわる自己の有用性、価値、価値と人間に関する考察は印象に残ります。