Blog:Neutron Star

tma1のブログ 「試行錯誤」・・・私の好きな言葉です

ONKYO SE-200PCI インプレッション

稼働時間ゼロからのファースト・インプレッション

多少のエージングが必要かな?と思いつつ聞き始めました。「千と千尋の神隠し」だったりしますが(^^;)1曲目の「あの夏へ」の出だしはSE-150PCIと違わないな・・・まぁオペアンプもNE5532APだしそんなに違うわけないか・・・と思ったんですが、そのうちに違いが分かってきました。


シンセサイザーなどでは違いが分かりにくくてもピアノなどの生楽器やオーケストラではよく分かるんですが、輪郭がクッキリシャッキリしてます。そのためか強勢で多くの楽器がワーッとなっても混ざりにくく個々の音が判別しやすいです。振り返って比べるとSE-150PCIの方は混ざってひとつの音になってしまっていたのかな?なんて思います。DPF-7002のオペアンプをOPA2604にしたときの美音系に近い感じかな・・・。


SE-200PCIのオペアンプは3段あって、I/V変換、LPF、差動出力?の回路用のようですが全部NE5532APです。でもとてもNE5532APの音じゃないようなクリアな感じです。SE-150PCIの方は無難な聴き疲れしにくそうな音でいかにも5532という感じでしたが(^^;)


DACコンデンサー、クロックが違い、SE-150PCIではI/V変換以降が左右独立していた音声回路がSE-200PCIでは、I/V変換含めて差動出力まで音声回路(ONKYOの言うVLSC回路)が完全独立になったんですから変わるのも当然といえば当然ですが、単にコンデンサーなどの部品が新しいから・・・ではないと思います。


その後、インバルのマーラー2番など聞いているうちにさらにエージングというかこちらの耳も含めて慣らしが進んだと言うかSE-150PCIとの違いがさらにはっきりしてきました。


インバルって「テ、テ、テ」とか指揮しながら結構ノリノリで歌ってるんですがそれがはっきり分かりますし、管楽器の音の先端の質感というかブリブリ言う手で触れそうな硬い感じの音像定位が好みです。DPF-7002の改造が順調だった時の感じを思い出しました。CDを読まなくなる直前でしたねぇ。


その代わり、このCDの欠点なのかDENONの原盤にもあるのか分かりませんが時々ザッとかジッとかノイズが入ってるのも明瞭になってしまって・・・。SE-150PCIで聴いていたときもノイズのようだとは感じましたがこんなにはっきりしたノイズだったとは。リッピングに失敗したのかと思って元のCDを聞いてみたらCDに元から入っているノイズでした。


最近HA-1Aのヒューズを交換し、真空管にも熱収縮チューブを被せ、fo.Qでケーブル・スタビライザーを作ったりコンセントにもfo.Qを貼り・・・で、HA-1Aをマグネット・コーティング・ガンダム並に(笑)強化してきたおかげもあるかもしれません。これやってなければ、SE-200PCIの印象もまた違うものになったかもしれません。いや、これも相対的なものですから程度の差はあっても同じ印象は受けるかも知れませんが・・・。


今、「千と千尋の神隠し」を聞きなおしているんですが、やっぱり1回目に聞いたときよりもSE-200PCIの音の良さがより分かるようになった気がします。楽譜をめくる音もこんなに生々しい。ただクリアなだけでなくて中低域の響きも充実してきたような気もします。


実はSE-200PCIにはそれほど期待してませんでした。SE-150PCIをそろそろ改造してみたくなってきたのでその代わりが必要だっただけで・・・ただ高精度クロックには興味がありましたけど。それでちょっと困ってます。どうせ改造するならSE-200PCIの方が良い結果が出そうだというのは・・・あまりに明白なんでSE-150PCIの改造自体にあまり魅力を感じなくなってきてます。あー、いや、でももう一度SE-150PCIの音もHA-1Aで聴いておいた方が良さそうな気もします。これは、いくら何でも違いすぎ・・・気のせいとかHA-1AやER-4Sの方でこの一晩のうちに何か変化があったとか?っといっても昨夜から起きてて今朝方インストールして試聴を続けているんですけど(^^;)

他人の耳は私の耳ではないので

しかし、音の評価なんて・・・絵画や映画など目に見えるものと比べても個人的な体験なんで他人の意見を参考にするのはほどほどに、ですね。


ブラインド・テストなんてありますけどあれもせめてレビュアーの可聴域を検査して公開しながらにしてくれないとあてにならないと思います。私の場合、STAX SRS-3030で20Hz〜15kHzです(左右で若干違いますけど)。さっきER-4Sで試したら16kHzまで聞こえました。ER-4Sは再生周波数帯域が20Hz〜16kHzですが高域を16kHz直前で持ち上げているせいで聞こえたんでしょうかね。私にはこういう補正された音を出すER-4Sが向いているようです。


某BBSなんか見ていても、どこまでいっても平行線の意見の対立や派閥なんかも見られますが、案外それには可聴域や聴覚感度も影響しているかもしれませんね。


日立マクセルのVraison(http://www.vraison.jp/)というのは、まず聴覚感度をチェックしてそれに合わせて音を補正してくれるらしいですね。興味があります。http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20061122/zooma281.htm


私なんかはどちらかというと低い方まで良く聞こえるせいかヘッドホンなどに低音はあまり求めていないようで、MDR-Z900なんかは低音が効き過ぎて最近は使いづらいと感じています。だからER-4Sが合っていると思うし、女性のソプラノなんかも実は好きです。エリー・アメリンクとか。高音が聞こえにくいせいでしょう。


ということは逆にER-4Sは低音が足りないとかもっと低音が効いている方が好きだという人は低音が聞こえにくい人だったりして?

コンデンサーは劣化するので

アルミ電解コンデンサの寿命ですが、SE-200PCI上で一番多い85℃品の物(KWシリーズ相当?)は最高温度の85℃で使って2000時間とされています。これを夏場で45℃(実際そんなにならないと思いますが)、冬場で25℃(実際はそれを下回るでしょうが)で平均35℃と見積もってアレニウス則(10℃変化で2倍延長)に当てはめると・・・2000×2^(85-35)/10=2000×2^5=2000×32=64000時間ん?間違ってます?


平日4時間、土日8時間とPCを使用する時間を大雑把に見積もって1日平均5時間の使用だと・・・35年?おぉ?


使用温度の見積を10℃上げて平均45℃にしても16000時間、何らかの事情で楽隠居できる身分になって?1日平均12時間(^^;)使用するとしても・・・3.6年。


OS-CONの場合は、温度が20℃変化すると寿命は10倍延びるそうなので、標準品のSCシリーズで105℃、2000時間の耐久性。上の緩い条件の方だと・・・2000×10^(105-35)/20=2000×10^3.5=2000×3162=6324000時間?だから3465年(^^;)本当ですか?


厳しい条件の方でも・・・2000×10^(105-45)/20=2000×10^3=2000×1000=2000000時間、456年(^^;)


あー、えーと・・・コンデンサーは劣化しますがSE-200PCIに関しては4〜5年は心配しなくても良さそうです(^^;)SE-200PCI自体の発熱が予想以上だとしても厳しい条件の方に収まるでしょう。


追記:価格.comの書き込みで基板の裏が汚かったとかありましたが、うちのは綺麗でした。フラックスらしき半透明の汚れは2箇所、芋ハンダについては銅のバスバーを固定するために多めに盛り付けてある部分にしかそれらしき部分はありませんでした。