Blog:Neutron Star

tma1のブログ 「試行錯誤」・・・私の好きな言葉です

電源ケーブル製作

やっぱり電源ケーブルで音は変わるでしょ


きっかけはHA-1Aの電源ケーブルSTAX SRM-313の電源ケーブルと交換したら、若干音が良くなったように感じたことです。細かい部分が若干聴きやすくなった?最近、「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」のサントラの1曲目「A Srorm is coming」の冒頭のトライアングルの「チン」がどう聞こえるかで良し悪しを判定しているのですが、同じボリュームで今までより少しはっきり聞こえるような・・・。


STAXのケーブルは見かけ上別に大した物ではないですが、3P->2Pでプラグからアース用の導線が出ています。HA-1Aは3P->2Pでインレット側のGNDは非結線。太さはほぼ同じ。テスターで電気抵抗を調べたら両方とも大体0.6-0.7Ω(テスタのプローブそのものは0.5Ω(赤と黒の端子を触れ合わせた場合))で特に違いはありませんでした。電気抵抗はもっと細かいレベルで調べたいのですが安物のテスターでは無理な話かも。


で、例によってPCのWaveSpectraやWave Genを使ってデータを取ってみました。


(1)赤:STAXケーブル(アース接続)、青:HA-1A


・入力無しでのノイズですが、1kHz以下で1-3dB低いようです。その代わり140.6Hzに以前無かったピークができています。とはいえ+2dB程度ですが。


もしかしたらアースをコンセントの極性に頼らず自分で埋設したアースに繋いでいるのがいいのか?とプラグのアース線を遊ばせた状態とも比較しましたが、アースを繋がなくてもSTAX電源ケーブルを使った方が低域でのノイズは小さめでした。ただアースを接続した方がよりノイズは小さめという結果が出ました。


そもそもSTAX電源ケーブルの方が質が良いか、本体(インレット)側のGNDは電源ケーブルに結線しておく方が良いのか・・・。


結論は出ませんでしたが、電源ケーブルの「質」への興味がモリモリ湧いてきたわけです。

では、作ってみましょう


ネットで調べて


http://audiomijinko.web.infoseek.co.jp/accessory/ACcable3.html

とか

http://www.oyaide.com/audio/diy_files/p-01.htm


とか見つけて、電源ケーブルも簡単に自作できそうだと思ったので材料を秋葉原で買ってきて試してみました。


材料


ケーブル:三菱電線製 CV-S 3.5x3芯(藤倉電線と同じもの)、IECコネクター:OYAIDE 4781BSR、電源プラグ:松下電工WF5018


他、上記サイトにはなかったもので、小型のニッパーがあると銅のシールドやビニールテープのような充填剤、紙のようなカバーを楽に除去できます。


ケーブルのごついこと。一段細い2.0x3芯にしておけば良かったと後悔しました。今回は3P->3PでGNDを結線したのですが、電源プラグの方は簡単でした。ところが、IECコネクタの中でGNDの線を中央のネジを避けるように取り回すのが大変でした。プラグの根元の方も締めにくかったし、何とか取り回しましたが、太くて硬いのでケースの横が盛り上がったうえにピッタリ閉まりません。


それでも何とかできたので、テスターで配線のチェックがてら抵抗を測ってみると、3つの極とも0.5-0.6Ωでした。さすが太い線が効いているようです。とりあえずHA-1Aに使ってみました。ちゃんと音が出ました(^^;)


ER-4Sで聞いた感じでは、弱音などの繊細な部分の表現についてはあまり変わらないようですが、強勢の音については一皮向けたような迫力を感じました。大きな音でも曖昧になりにくいというか。電源ケーブルでさえもエージングで変わるという人もいるので、また後日、いつもの方法でデータでも取ってみることにします。


さて、しばらく使っていましたが、やっぱりIECコネクタの無理な部分が気になったので、分解してGNDの線をどうするか悩みました。アースを無理につなげなくても良さそうなんですが・・・タップもコンセントも2Pなのでどうせ3P->2P変換プラグを使わなければならないし・・・。でもせっかく電源プラグにホスピタルグレードの松下電工WF5018を使っていることですし・・・。(追記:WF5018はホスピタルグレードではありませんでした(^^;))(追記の追記:よく見たらWF5018にはHOSPITAL GRADEの文字がしっかりありました(^^;))


そもそも何で電源ケーブル自作にホスピタルグレードのプラグが人気があるのか知りませんでしたが、http://www12.ocn.ne.jp/~seppotl/zht01/hospital.htmlによれば、3Pで抜けにくいこと、接地極の抵抗が10mΩ以下で通常品の1/5であることがメリットとしてあるでしょうし、太い線を使えることというのもあるかもしれませんね。となれば、アース用のピンを抜いて2Pにしてしまうとか接地極を使わないのはホスピタルグレードのプラグを使う意味が無いように思います。ということで、今回は何が何でも3P->3Pでやることにしました。


で、IECコネクタの中でGND用の線をいったん切断して、IECのブレードにはもっと細くて軟らかいアース用の線を繋いでこれとさっきのGND線をつなぐことにしました。切断したGND線のカバーを剥ぐことでコネクタ内部のネジ締めもしっかりできるようになりました。


しかし、カバーを剥いでスリムにしても三菱電線製 CV-S 3.5x3芯の銅の縒り線自体が太くて硬いのでどう繋げばよいやら・・・手持ちの圧着端子はスリーブ付きで長すぎるものばかりだし。で、結局、基盤用のジャンパ線を切ってハンダで繋ぎました(^^;)それでもうまくいかず、随分汚いハンダになりました。


ついでといっては何ですが、無駄とは思いつつ・・・オヤイデの電磁波吸収テープを電源プラグに巻きつけ、アルミテープも巻きつけて40mm径の熱収縮チューブで保護しました。このチューブ、スミチューブB2ですが、縦方向にはあまり縮まず直径が1/3に縮むというスグレモノでした。試験的にちょっと切って1200Wのドライヤーで熱したら綺麗に縮んでくれました。ところが実際に電源プラグに使ったら・・・プラグ部分はぴっちり綺麗に覆ってくれましたが、ケーブルの部分がボコボコにいびつになってしまいました。何が原因か良く分かりませんが。


まぁハンダ付けの部分もあまりにひどいので、短い圧着端子でも入手したら再度、手直しをするつもりです。ちなみに3P->2P変換プラグ付きで0.5-0.6Ωでやはり若干ですが、抵抗が増えるようです。タップを3Pのものにしなくてはいけませんね。アースの抵抗も稚拙なハンダのせいか0.6-0.7Ωのようです。ホスピタルグレードの規格の10mΩと比べると随分、大きいですがハンダづけする前の状態でもそんなものでしたからケーブルの質が影響しているんでしょうかねぇ。


(今、気が付きましたが、そういえば松下電工WF5018はホスピタルグレードじゃありませんでした!緑のマーク無いし・・・)(追記:よく見たらWF5018にはHOSPITAL GRADEの文字がしっかりありました(^^;))



今回、メインの材料費は約4200円でした。IECコネクタを安いものにすれば、2500円くらいになったはずです。