やはり「天守物語」は良い・・・同様の戯曲「海神別荘」も読みましたが、そっちはいけませんでした。
竜神に見初められ宝と引き換えに親から差し出された娘でしたが、虚栄心から故郷に姿を見せるものの既に普通の人間には蛇身と化しているように見られ銃撃されて逃げ帰り・・・それでも人間がいいと言い張ったために竜神に殺されそうになりますが、自分を殺そうとする竜神の姿に心を奪われたということで死なずに済みます。
が・・・すっきりしない。計算高い女の単なる命乞いにしか思えませんでした。
最近、青空文庫に収蔵？された「春昼」「春昼後刻」も読みました。ストーリーとしてはどうということのない小編ですが描かれる婦人がどうにも魅力的で泉鏡花型婦人像の極致のひとつじゃないかと感じました。
青空文庫にあるものはほとんど読んでいますが、現在、108本、他に作業中のものが約50・・・。
