ストレーキャパシティ(浮遊容量)
- 作者: 江川三郎
- 出版社/メーカー: 音楽之友社
- 発売日: 1990/07
- メディア: 単行本
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「江川三郎のオーディオ研究ノート」でも機器間に溜まるストレーキャパシティをなんとかせにゃならんとありましたっけ。電気製品を使う以上ケーブル、コイル、パーツに電流が流れるわけで電界磁界の変動の結果、機器の内外に電気の溜まり場のようなものができて予想もしない電流が発生してノイズとしてオーディオに悪い影響を与えてしまうそうです。
トライガード
これはいわゆる電磁波を遮蔽したり反射したりするシールドと違っていて、電磁波ノイズ発生の元になる不要な電気を吸収しようというものです。
トライガード自体が無数の電極の集まりでケーブルのシースと付属の絶縁テープなどの絶縁体と重ねることで一種のコンデンサにしてしまい、そこに機器の周囲に存在する電荷を蓄えて動かないようにして、ストレーキャパシティ(浮遊容量)を無くす=迷走電流(ノイズ)を防ぐというものです。
電流とは電位差(電圧)が生じたときの電荷の流れなのでその電荷が動かないように任意の場所に閉じ込めてしまえばいいということですね。
なので使い方としてはトライガードは必ず絶縁体で覆って金属に触れないようにしなければいけませんし、アースも繋いではいけないということです。電荷の移動がつまり電流ですから。
しかし・・・蓄えられた電荷はどうなるんだ?とか蓄えられる容量には限度があるだろう?アースして機器とは独立した導体に逃がせばいいんじゃないか?と普通は疑問に思います。
が、一応、使い始めは説明書の通りにやってみることにします。トライガード同士も絶縁しなければいけないのでケーブルにスパイラル巻きするときも隙間を空けます。今回はDPF-7002改の内部のフラットケーブルとシャーシカバー裏側に貼り付けたんですが、高密度ポリエチレン製という紙のような絶縁テープが足りなくなりそうです。一部、梱包用のクリアテープを使っておきましたが質の良い代用品が必要になるのは目に見えています。
で、探してみたら3Mの両面テープにはポリエチレンフィルム・ベースのものがあるのでそれを使えば一石二鳥かも。ですが、ケーブルに巻いたりするに向かないでしょう。
大量に余っているビデオテープ。これは高密度とは思えませんがポリエチレンフィルムのはず。磁性体がメリットとなるかデメリットとなるかやってみないと分かりませんが・・・とりあえず候補に。
それと梱包用の布マスカーというテープが高密度ポリエチレン製らしく安いです。粘着材付きなのでこれも使いどころを選びますが、ビデオテープと布マスカーがあればトライガードを使い倒せる気がしてきました(^^;)
追記:ビデオテープのフィルムはポリエチレンではなくてポリエステルでした。残念。でも使えないのかな?使っても良さそうな気が・・・いや、使おう(笑)(2007/02/12)
が、今日のところは上記のような半端な使い方で勘弁しといてやりましょう(笑)ついでにHA-1Aのジャックに被せたキャップから銅のテープは剥がしてトライガードと絶縁テープを両面テープで貼り直しました。
効果
使い方が半端なこともあるし、元々ノイズがひどくて困っていたわけでもないので・・・違いははっきりとは分かりません(^^;)いや、正直に言うと無音の状態がよりクリアになった気がするんですが・・・ノイズの有無ではなくてクリアな状態の程度の差などは口で説明できるものと思いませんしウソっぽくなるだけのような気がして・・・。この変化についてはまたそのうちPCに入力してWavespectraで見てみようと思ってます。
ただ、悪くはなっていないし、悪くなるはずが無いという安心感があります。(思い込みとも言うかも(^^;))さらにオペアンプやIC、コンデンサなどに貼ってやろうと思ってます。
ちなみにトライガードの取扱説明書に面白いことが書いてありました。振動対策も実はストレーキャパシティを減少させる効果があるのだと。振動によってパーツ間の位置が変動するとストレーキャパシティが増大するのでそれを抑えるとシステム全体のストレーキャパシティが減少し、音質が大きく変わるのだそうです。
私が使ったのは10mm幅のテープ状のものです。下の商品リンクはサイズ:300×500mmのシート状のものです。