Blog:Neutron Star

tma1のブログ 「試行錯誤」・・・私の好きな言葉です

ラインケーブルでBoo! その3


なんとかHA-1Aで使いたいので配線方法を変えてハンダ付けをやり直すことにしました。


その際に障害になっていると思われたのがホットメルトの除去。ホットメルトは120℃〜140℃辺りの熱で溶けますが、有機溶剤には溶けにくいと言われています。


実際、先日作ったときにホットメルトの作業の後でCAIGやIPA、無水エタノールなどでプラグをクリーニングしましたが、ごく僅かな糸を引いた跡くらいならCAIG G5で溶けることは分かっていました。


で、本格的にプラグを丸洗いするには何が良いのか、身近な物でホットメルトのかけらを溶かそうと色々試したところ・・・


◇エナメル溶剤(タミヤエナメル塗料用)・・・表面が柔らかくなり筆などでうりゃうりゃすると少しずつ溶けて分解していきます


◇水を含んだ有機溶剤(グンゼ水性ホビーカラーうすめ液)・・・表面は固いですが筆でうりゃうりゃすると表面がボロボロと劣化する感じで少しずつ分解していきます。エナメル溶剤よりも分解しやすいように感じます


◇無水エタノール・・・表面は全く固いままです。筆でうりゃうりゃしていると若干小さくなっていくように感じますがほとんど溶けないようです。


◇呉 CRC 5-56・・・CAIGで溶けるならとやってみたら当たりでした。筆でうりゃうりゃするとエナメル溶剤と同様に目に見えて溶け出します。浸したままではなかなか変化が出ませんが筆で拭うように洗うと除去に期待できそうです。エナメル溶剤と較べて長時間揮発しない分があるので使いやすいかと思います。


というわけで、さすが、オーディオ向けとしては悪名高いCRC 5-56。プラ系だけでなくロウのようなホットメルトも凶悪に浸蝕してしまいます。こんなもの絶対オーディオのジャック類に直接吹き込んではいけません。「あなたもジャンクにしてあげる」(by 水銀燈)と言ってるようなものです。


が、ホットメルト除去には使えそうです。念のためにテフロン・テープを浸してみて目に見えて溶けるようなことがないことを確認してから使いました。


で、現在片側の2つのプラグをリストア完了。信号線を銅入り銀ハンダでハンダ付けしてしまった部分は綺麗にできませんでしたが、目に見えるレベルではリストアできました。これでホットメルトはもう怖くありません。ティッシュや綿棒で5-56を拭き取り、ブロアで隙間の残りも噴き出させてからCAIG G5(ProGold)で洗い直しました。


が、目に見えないレベルでの劣化はあると思いますが仕方がありません。元々安物ですし。