- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/07/28
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1〜14話まで見ました。1話目はいきなり劇中劇で訳分からずただの学園ラブコメのくせに変なことするなぁと思ってしばらく放置していたんですが(原作は全く知らないので)、3話目の終わり辺りからSFっぽい要素が出てきてアレレ?と思ってるうちにガッツリはまってしまいました。
絵は綺麗だなとは思いました。池田晶子の原画が凄いんでしょうか?EDはとにかく見入ってしまう。が、それだけでは個人的に「はまる」要素にはなりません。強いて言えば長門有希というキャラが個人的にヒットでしたが。
それはさておき、観測者である人間がこの宇宙の現在の姿を決定したかもしれないという人間宇宙論はグレッグ・イーガンのSFでも触れたことはありますが、ハルヒの場合はどちらかというと古泉がいう「自分の力を意識していない神」でピアズ・アンソニイのファンタジー「魔法の国ザンス」シリーズの主人公に近いような気もします。
さて意識的、無意識的を問わず現実を改変する力のあるものが存在したとして・・・本来なら、原理的に気づくものはいないはずなのにその改変の事実に気が付いている3つの勢力があるせいでこのドタバタ学園ラブコメがドラマとして成立しています。
メタ現実とでもいうしかない現実の外側からの観測者にしか分からない改変に気づく可能性があるものとして、宇宙人、未来人、超能力者が出てきているんですが・・・やっぱりそれも本来ならば原理的にありえないんじゃないかと・・・現実を改変する力のある者自体が望んで気づかせない限りは。この作品の場合、すべてはハルヒが望んだことってわけで。
ところで閉鎖空間ってのはただちに閉塞感と読み替えても良さそうですね。一歩引いてシニカルに見ると現実に対する閉塞感から極端な行動に走る十代ってのが重なっちゃうのはご時世でしょうか、作り手も意識しているとは思いますが。