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以前、SID(Sound Improvement Disc)について書きましたが、audio-technicaのCDリングプロテクター(AT6079)というのも持っています。
SIDは円盤状のアイテムでCDの上に載せるもの。CDリングプロテクターはゴム製のリング状のアイテムでCDの縁にはめ込むもの。色は共にグリーンです。それぞれ防振効果とグリーンの素材によりプレーヤー内の光の乱反射を防ぐことで音質向上が期待できると効果を謳っています。
http://acousticphile.com/sid.html
http://www.audio-technica.co.jp/products/cartridge/at6079.html
CDP-555ESJで聴いてみたときのそれぞれの効果ですが、SIDでは音の重心が下がるというか響きが抑えられるような感じを受けます。CDリングプロテクターではSIDのような響きの変化は感じられませんが若干エッジが立つような気もします。
そこで先日作ったCD-Rに上記アイテムをそれぞれ使ってPlexToolsで調べたら何か違いは出るのか?とふと思ったので試してみました。
「アイテム無し」「CDリングプロテクター」「SID」それぞれでQ-CheckのBeta/Jitterを調べてみました。ところで、念のため3回ずつチェックしてみたらBetaは3回ともほぼ一致するのですがJitterの方はかなりばらつきが出ました。一応、3回分のグラフを合成してみます。
・「アイテム無し」
・「CDリングプロテクター」
・「SID」
サンプル数が3回ずつでは少ないかも知れませんが・・・こうしてみるとBetaのグラフはほぼ一致しているようですがバラつきが大きいものは合成によって太く見えます。「アイテムなし」が最も太く、「SID」が最も細いと思います。
Jitterについては、「CDリングプロテクター」がコンスタントに多く、「SID」は比較的に少なめ。「アイテムなし」はバラつきが大きくて」と「CDリングプロテクター」のように多くなったり「SID」のように少なくなったり・・・のように思います。
次に、Q-CheckのC1/C2エラーをチェックしてみました。これは「アイテム無し」「CDリングプロテクター」「SID」の条件についてそれぞれテスト時の読み込み速度を4x、8x、10-24xと3種類で一応3回ずつの計9回ずつ(総合計27回)試しましたが、気が付いたことがひとつ。3つの条件についての9回のテストでMax/SecやTotalはバラつきがありますが、読み込み速度が同じ場合の平均(Ave/Sec)は3回とも同じでした。またC2エラーは出ませんでしたのでC1のAve/Secのみ示します。
・「アイテム無し」
4x - 3.2、8x - 3.0、10-24x - 2.9
・「CDリングプロテクター」
4x - 3.2、8x - 2.9、10-24x - 2.9
・「SID」
4x - 3.2、8x - 2.9、10-24x - 2.9
まぁ、ほとんど有意な差は無いように思いますが、C1エラーだけ見るとPLEXTOR PX-755Aの場合、4xよりも8x以上の方が少ないようです。最近の高速対応ドライブでは4x以下の低速では逆に不安定になるのではないか?などとちょっと思いました。それとも、低速なら見つかるエラーが高速では見つけられない=訂正できないということ?でしょうか?
追記:単純に考えてBetaはディスクの上下方向のブレ、Jitterは水平方向(半径方向に対して)のブレ)と考えて良いでしょうか。とすると「CDリングプロテクター」は上下方向の制振効果は期待できそうですが、水平方向(Jitter)を減らす効果は無いどころか増える傾向にある?ただし、寒い時期に取り付けたのでゴムが硬くなっていてディスクの縁にちゃんとなじんでおらず偏心が起きているかもしれません。
追記2:Q-CheckのJitterについて・・・円周方向のブレでCD再生のJitterと同じく時間軸上のばらつきと同義です。よって上の水平方向(半径方向)というのは完全に間違いです。
PTPのマニュアルによれば、メディアの熱に対する感度の差やレーザーパワーのばらつきなどがJitterに表れるとあります。場合によっては走行系の安定度も影響するのでは?と思いましたが、いまどきCDPや書き込みドライブの回転は疑問の余地無く安定しているんでしょうか?