Blog:Neutron Star

tma1のブログ 「試行錯誤」・・・私の好きな言葉です

完本・太平洋戦争(二)

軍隊というのはというか人間社会というのは本質的に陰湿なもの・・・そう思わせるのはルンガの田中頼三、キスカ木村昌福などが報われない仕組みになっているから。


それでもラバウルは、途中で米軍の主要な目標から外れたせいで悲惨な殲滅戦の対象にならずスクラップからでっち上げた航空部隊で小規模な、けれど積極的な敵基地襲撃さえもやってのけてしまう辺り誤解を招くかも言い方かも知れませんが・・・「楽しそうですね」


もしも戦争で応召することになるとしたらラバウルのようなところにいたいものです。


しかし何という無駄、損失。誰の命も尊い・・・かどうかは分かりませんが、物資が尽きて戦闘続行が困難な状況になったら当然のように降伏、投降することが許されていて玉砕せずに生きている人が実際の半分でも残っていたら戦後の日本はどのようであったか現在の日本はどうなっていたかを思うと、何故、死ぬまで戦うような行為を美徳と考える倫理観が日本人を縛っていたのか、残念でなりません。もしも昭和天皇が玉砕を褒めるのではなく降伏を勅令として命じていたなら・・・素直に従うかどうかはわかりませんが。


そりゃあアフリカ戦線でのイタリア軍のようでは情けなくも思いますが・・・。


全く日本人というのは理解しがたい不条理な民族じゃないですか?外圧を受けての「強制的な開国〜明治維新」と「敗戦〜天皇人間宣言」と百年足らずの間に日本人の価値観は何度も大きなダメージを受けて心理的なトラウマを抱えているといってもいいでしょう。


未だに日本国憲法GHQ起案の圧しつけられたもので、内容的に悪いものではないですが、まだ「日本人」自身から自発的に生まれたものじゃない、本性とは別な気がするし、未だにまともな憲法を自発的に作ることができないでいるということは、日本人はまだ正気じゃない、気がします。いや憲法改正すれば良いという話ではなく・・・日米安保もどうこうすれば良いというのではなく、そもそも日本人は自分のことが分かっているのか?と。