Blog:Neutron Star

tma1のブログ 「試行錯誤」・・・私の好きな言葉です

NHKスペシャル 月と地球 46億年の物語

月周回衛星 かぐやの調査結果から推測される月と地球の物語。ウサギの模様から地球の生命誕生のしくみまで。

月のウサギ

かぐやの周回軌道の歪みから月の重力の強弱を推測し、そこから月内部の物質の分布をも推測。月の表側についてはかぐや単体と地球からの観測で可能だが、月の裏側についてはかぐやの子機衛星である「おきな」を使って中継。確かこの発想が「宇宙戦艦ヤマト」でガミラスが使った反射衛星砲からだったとか、以前ニュースになったような(^^;)

すると月の表側(地球に向いてる側)には重い物質が集まった地点が多いのに裏側は逆に軽い部分が多いということが分かったと。そこから推測される月の成り立ちというのが、46億年前に若い地球に他の天体が衝突(ジャイアント・インパクト)して飛び散った破片が集まって月になったとき今よりも地球に近い軌道にあったと考えられ、そのときは地球の重力のせいで地球側に引っ張られて重い物質が集まり卵のようにひしゃげた形だったものが、月の軌道が遠ざかるにつれて重力の影響が弱まり球体へと変形していくと内部の柔らかい岩石が内側に流れ始めウランなどの放射性物質が地球に近い側に集まり、その熱で溶岩が地表に噴出してクレーター内部に冷え固まったのが、地球から見えるウサギ模様の海と呼ばれる黒い部分になったという説。

オレンジソイル

月から持ち帰ったオレンジ・ソイルと呼ばれる土に水が含まれることが最近(アポロ17号が採取してから40年近く経って)発見され、ジャイアント・インパクト後の月の成り立ちとそのときの地球の姿について認識が改まった(地球も月もしばらく水蒸気の雲をまとっていたらしい)という話題。

そういえば「フロム・ジ・アース」だったかな、オレンジ・ソイルを採取した宇宙飛行士が、短期間の月探査で多くの情報を地質学的な得るために偏屈な地質学者に弟子入りしてフィールドワークを学んだり探査船の着陸地点を選定したりするエピソードがあったような。

ステロイドが生命の源

地球の原始の海に生命の源をもたらしたのは彗星だとか、外宇宙飛来説もありますが、かぐやの月観測データが月のクレーターの正確な数や大きさなどもたらしてくれたおかげで38〜40億年という地球に生命が生まれたと思われる頃、火星と木星の間のアステロイドベルトの小惑星木星の軌道の変化のせいで月や地球に降り注いだらしいと。小惑星と同じ成分の隕石には鉄分が多く含まれ、これを地球の原始の海にあったと思われる水、酸素、炭素、アンモニアと共に高温高圧化に置くと(隕石の衝突を模した高速で衝突させる実験)アミノ酸が生じているらしいと。昔は雷という説もあったかな。
月と地球のかぐやからの映像も良かったのでDVD-Rに残すことにしました。