Blog:Neutron Star

tma1のブログ 「試行錯誤」・・・私の好きな言葉です

「蟹工船」 小林多喜二


携帯で読んでます。低所得者層の命が安く扱われていた時代の本が今になって注目されているというのは意味深ですねぇ。書店のPOPの仕掛け人がいたらしいですが、ワーキングプアという現実あってこその流行ですね。弱者切捨ての政策は小泉政権からはっきりした形を取り始めたわけですが


私のほうはどちらかというとXbox360の通称「蟹工船」(原題:Deadliest Catch)への興味からだったんですが・・・ディスカバリー・チャンネルの「ベーリング海の一攫千金」(原題:Deadliest Catch)をニコニコ動画で見ましたが、これは「蟹漁船」ですね。仕掛けたかご網を引き上げてタラバガニを捕獲したら鮮度が落ちないうちに港に戻るので蟹工船と比べたら漁は短期間で終わります。


オホーツク、カムチャッカベーリングの海の荒さは同じなのでしょうが「蟹工船」の漁師は川崎船という小型の漁船に乗り移って蟹を獲るわけですから危険は数倍。しかも現代の漁師と違ってちゃんとした防水具も無かったんじゃないでしょうか?沈没、漂流など遭難も多そうです。


ベーリング海の一攫千金」防寒防水に優れた装備をしていて落水後早急な救助が間に合っても低体温症に見舞われて命の危険がある北の海で昔の「蟹工船」の漁師は落水したらそれまでだったでしょうねぇ。


本船内部での作業を見てると雑役夫として身売り同然で乗り組んだ少年や学生上がりは痛々しいほど薄着で長期間の重労働と栄養不足で「かっけ」その他で体を壊していきます。


「会社」側と帝国海軍の癒着も醜く描かれていて特高警察の取調べ中の拷問で死亡というのも真実を書いたからか・・・と思えるんですが直接特高警察を刺激したといわれる「地区の人々」というのも読んでみたいですね。