主人公ジュンの人間的な成長の証として中学校への登校を暗示する絵で終わったというのには意見がある人もいるでしょうが、つまりはジュンが自分自身でそれが自分の最重要課題だと考えていたということに過ぎず、自分の中で中学校に行くべきだ、行かなければという義務感を感じていたという設定を示しているのでしょう。
個人個人の抱える問題はさまざまで、あれがしたい、これがしたいという欲求を最優先に考える人もいれば、あれをしなければという義務を最優先に考える人もいるわけで。
自分の中でも義務と欲求、あるいは義務と権利の相克というのは常にある問題でして・・・自分の人生なんだからやりたいことを出来なければ生きているとは言えないと思う一方で、それを犠牲にしてもやるべきことがあるだろうとも思うわけで・・・
ただ、客観的に見れば、義務、やるべきことをしたいことよりも優先させる人間は尊敬に値するという価値観は確固としてあります。
そういえば「十二国記」だったかな？「すべきこと」と「したいこと」で迷ったら、まず「すべきことを」しておけという意味の言葉がありましたっけ。
