Blog:Neutron Star

tma1のブログ 「試行錯誤」・・・私の好きな言葉です

ドキュメンタリー色々

終戦の日近辺で放映された戦争関係のドキュメンタリーをまとめて見ました(というかプラモいじりながらチラ見)。

テレメンタリー2017「追跡!原爆影響報告書」

広島の「原爆の医学的影響」。米合同調査団(日本側も参加)による報告書の機密指定だった部分(第6巻)の公開(3年前ネットで)は、彼らが安田高等女学校の学生たちについて注目して細かく調査していたことを明らかにした。


当時の学生たちは動員を受けて広島市内の様々な工場で働いており、爆心地からの距離や建物の構造などの条件の違いによる爆発の影響の受け方など様々で被爆の影響を比較検証するのに好都合だったと思われる。


原爆に対する遮蔽と防護や被爆の影響が人体にどう現れるかというデータは当時の米軍が渇望するものだったということは他の番組でも明らか。


昭和20年11月1日、別の学校の校舎(船越国民学校)で再開された安田高等女学校に被曝の予後を調査するために合同調査団(東京帝大医学部診療班、米国原子爆弾調査員医師)が訪れ健康診断を行った。


また安田高等女学校側教員がまとめていた「校舎の実際の距離と相関関係があると考えられる死亡率と傷害率の表」が「防護」に関する重要な成果であると評価していた。


「爆心地から250m地点で放射線死から身を守るには193cm以上の厚さのコンクリートが必要」などと算出していた。


「原爆の医学的影響」の第6巻はこのように安田高等女学校の未成年の生徒たちの死傷者の詳細が含まれるため、原爆に関する悪印象が米国の核戦略に関する否定的な米国内世論を醸成するなど安全保障に悪影響を及ぼすことを恐れて機密指定して長い間非公開にされていた。


なおこの番組では合同調査団が撮影した被爆者のフィルムも紹介していた。全身像を撮影するため調査団の軍服の米国軍人の指示に従って子どもたちがフィルムの中ではにかみながらくるりと一回りするが、それを見ながら医師が重度の原爆症だったろうと判定する様が痛ましい。