リーマン・ショック以降は「世界的な金融危機」と「実体経済への影響」に焦点が移ってしまってその最も大きな原因であるサブプライム問題が目立たなくなってしまってますが、リーマン･ショック以前、昨年秋頃まではアメリカの住宅バブルの崩壊とサブプライム・ローンの焦げ付きが話題になってました。
この本はリーマン・ショック以前に執筆出版されたもの（発行日は2008/10/03で主な出来事の表にはリーマンの破綻も出ていますがほとんど言及されていない）で「世界的な金融危機」と「実体経済への影響」は懸念される程度で、アメリカでは固定金利の住宅ローンなどプライム・ローンには実質影響が無いので世界恐慌の心配などは煽りに過ぎないと看做されているほどです。
問題を見誤ったというよりも影響範囲の広さと深刻さが想像以上であった上に公的資金注入にアメリカが不可解なほど慎重であったということでしょう。（選挙前で有権者のご機嫌取りだったと見られていますが）
まだ途中までしか読んでませんが、NHKスペシャルでGMの車の売り方がイコール実はいい加減な金の貸し方であったということを見ても・・・ツケはいつか誰かが払うことになる。ただそれが自分でさえなければどうでもいい。という考えが透けて見えて嫌ですねぇ。さすが、石油などいずれ枯渇することが分かっている物を掘り尽くすことを商売にしている人間が幅を利かす社会だなぁと。
莫大な公的援助を受けながら非常識な額の（日本人から見れば）ボーナスを要求するCEOなんてのは、ツケを払うのは私以外の誰かだ、と思い込んでるんでしょうね、きっと。
