Blog:Neutron Star

tma1のブログ 「試行錯誤」・・・私の好きな言葉です

5.1chサラウンド・ヘッドホン ALLA AL-APD51HP Starfish


最近、5.1chサラウンド・ヘッドホン増えましたね。昔は輸入ゲームショップ辺りで散発的に輸入販売されていたものが、国内代理店販売で定常的に在庫がある状態です。しかも新製品やマイナー・チェンジで名前を変えただけの旧製品とか含めて、時々新しい型番のものが発売になってるし。値段も手ごろになって、アナログ入力ものなら2980円から入手可能なようです。


今回購入したのはALLA AL-APD51HP Starfish。「ヒトデ」ですね。発売は2005年夏頃だったようです。

http://www.alla.co.jp/product01_004.html


最近発売されて話題のALLA AL-DP100 CORALは「サンゴ」。

http://www.alla.co.jp/product01_005.html


ヘッドホン


両者の仕様の比較で気になっていたのはスピーカー・ユニットのインピーダンス。Starfishはフロント 320Ω/リア 640Ω/センター 640Ω/サブウーファー 80Ωとなってました。


が、分解してみたら実際にはCORALと全く同じでフロント 64Ω/リア 32Ω/センター 32Ωでした。サブウーファーはユニットの記載を確認できなかったのですが、多分80Ωだと思います。ネット上のレビュー記事のCORALの分解写真と見比べる限り、少なくともフロント、リア、センターのドライバー・ユニットは同一のパーツを使用していることが分かります。


CORALのレビューは次のURLを参考に

http://joshinweb.jp/av/aldp100.html?ACK=REP
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20060420/zooma253.htm
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20060420/ggl.htm


フロント、リア、センターの取り付け位置や傾きも同じだと思います。フロントは中央上寄りにあり、センターは前方下寄り、リアは後方下寄り。サブウーファーは、CORALではハウジング側に取り付けられているのに対してStarfishではフロント、リア、センターの真ん中に重なる位置でボイスコイルの向きがCORALとは逆になるように取り付けられています。


Starfishの振動機能はサブウーファーの音圧で銀色の振動板を震わせるようです。(追記:音圧だけではなくてサブウーファーのユニットにモーターがあってゴロゴロ回転してるみたいです。ゲーム機のコントローラーの振動モーターと同じなんでしょうか?)(2008/01/13)なかなか自然な振動だと思います。「バンド・オブ・ブラザース」のPART-2(DVD Vol.1に収録)の「ノルマンディ上陸作戦」は冒頭で高射砲の迎撃を受けながら降下するシーンや後半の105mm榴弾砲陣地攻略シーンなんかは輸送機のエンジン音や砲弾の炸裂する音、砲撃音などが只の低音に加えて空気の震えも感じられてちょうど良い再生用ソースだと思います。


CORALの仕様を読むとバイブレーション・モーター内蔵となってます。Starfishとは違うみたいですね。モーターらしきものはどのレビュー記事を見ても見当たらないですが、韓国製や台湾製のゲーム用グッズには必ずといっていいほど振動モーターが組み込まれていますから。でもStarfishの方が振動の出る仕組みとしては自然な気がします。実際にCORALは試用していないのではっきりとは言えませんが。

アンプ・ユニット


アンプ無しでもっと安いものもありますが・・・一度経験すれば個々のスピーカーの出力を調節できるかどうかというのは効果的な臨場感を得るには結構大事なポイントだと思います。


どうせ中はスカスカだろうと思っていたんですが、チップの抵抗やダイオード、SOPのオペアンプに面実装の電解コンデンサとなかなかの高密度設計でした。ボリューム・パーツだけは全部貧弱ですが。


オペアンプNSCのLM4809MA。SOパッケージ。データシートを見ると1kHzでの最大出力は16Ωで105mW、32Ωで70mW。


スカスカだったら早速なんかいじってやろうと思ってたんですが、私ごときの手には余る感じです。それに特にこの小型アンプのせいで音が悪い・・・とは思えないですし。



最初、AVアンプのmarantz PS5400のプリアンプ出力に繋ぎました。するとPS5400の6.1chプリアンプ出力というのは、ヘッドホン端子にジャックが刺さっていると2ch分しか出力されないことに気が付きました。かといってヘッドホン端子に何も刺さっていないとスピーカーからも音が出てしまうので、Starfishを使うためにスピーカー・コードを全部抜かなければなりませんでした。AVアンプってみんなそうなんでしょうか?不便です。


音の方は以前買ったことのあるMM GEAR、Tief Mentor Analogと比較すると随分良くなってます。フロントのみで音楽を聞いてみても実売2000円程度のSONYの耳かけヘッドホンと音質自体は変わらないような気もします。残響音がやや強いですが「バンド・オブ・ブラザース」や「プライベート・ライアン」のBGMのホルンの音などは力強く伸びます。


もちろんSTAX SRS-3030やER-4Sとは比べられません。管楽器などを除けば楽器なのか電子音なのか分からないような場合もあります。ヴァイオリンなどの弦の細かい震えなんかさっぱり分からないし、「交響詩エウレカセブン」のサントラに含まれる曲のエレキギターなんか音がダンゴになっちゃってただのノイズのようだし。音質に関しては2000円程度の安いヘッドホンと同じと思ったほうが良いでしょう。


さて、Starfishを使うためだけにPS5400に電源を入れるというのもこれから暑くなるので考えものです。なので、PCでDVDなど再生するときに使うのをメインと考えてSE-150PCIのマルチチャンネル出力に繋ぎかえることにしました。コネクタの色分けが若干違うので試行錯誤もありましたがセッティングを終えて、また「バンド・オブ・ブラザース」の「ノルマンディ上陸作戦」を見てみると・・・なんかいきなり音が貧弱になってしまったことに気が付きました。


特にサブウーファーの領域がかなり違います。105mm榴弾砲の砲撃音が響き渡る部分などは本物を実際に聴いたことは無いけどリアルだし良い音だとも思いましたが・・・SE-150PCIだとなんじゃこりゃ?って感じです。PS5400のプリアウト出力とこんなに違うとは思いもしませんでした。あとでPS5400に繋ぎかえることにします。もう。初夏だし、窓を開けることも多いのでスピーカーでの映画視聴はこの際諦めることに。


それはともかくSE-150PCIの制御ソフトVIA Vinyl Audio Control Panelのスピーカー設定で個々のスピーカーごとに音を聞いてみるとセンターが最もクリアです。フロントはインピーダンス高めということもありますがやや遠くから響く感じでノイズは「ショー」という感じで「シャー」よりはやや低く、リアはフロントよりもさらに小さく「シュー」という感じ。サブウーファーは再生周波数帯が20-200Hzということもありスピーカー設定用のデモ・サウンドは歪みまくりで途切れ途切れにしか聞こえません。


またDTSやDolby Digitalなどのマルチチャンネル・ソースはいいのですが、2chステレオの映画など見るとフロントのスピーカーのみに出力されることになり、めためたです。低音も弱いし、セリフははっきりしないし。PowerDVDなどでDolby Prologic IIによるバーチャルサラウンド拡張してすべてのスピーカーに出力されるようにして初めてまともに楽しめます。


装着感


アームはスチール製と思われる2本の太い金属パイプで、その下に伸縮するヘッドバンドがあります。イヤーパッドは厚さ1cm程度で柔らかいですが、側圧自体はかなり強くて私の場合は連続装用で一時間が限度です。


CORALの方は側圧がそれほど強くないようなので羨ましいですね。

改造


側圧を何とかしたいし、フロントの40mmのスピーカーを交換したいなと思ったんですが、交換できる40mmのスピーカーが見つかるまではちょっと手が出せませんし、側圧はおいおい考えることにして・・・


パッドとハウジングの隙間がかなり広い(2mm程)ことに気が付きました。そういう設計にしてるんでしょうから、そのままの方が音は良い可能性があるんですが、他に思いつかないのでこの隙間に網戸用の網押えゴム 3.5mm径というのを押し込んで塞いでみました。


案の定というか低音が若干強調されるようになり、サブウーファーに連動する振動も以前より起き易くなりました。SE-150PCIで使う場合はこの方が良いかも知れません。その代わり高い音の繊細さが失われたような気もします。


ま、ひとまずこんなところで。マイクについては使う予定が無いので省略です。これでチャットしながら「メダル・オブ・オナー」シリーズなんかできたら面白いんだろうけど。


Yahoo!フォトにもアルバム「ALLA APD51HP」として載せました。
http://photos.yahoo.co.jp/tma1_hatena