- 作者: 松村劭
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2005/12/01
- メディア: 単行本
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前書きにあるように最近、ナポレオンに関する史料というのにお目にかからないし、そもそもナポレオンという名前も酒の名前くらいでしかマスコミにも表れないような気がします。私が子供の頃には、まだナポレオンがTVCMに使われていたような気がします。美内すずえのナポレオンが出てくるマンガもあったと思います。「コルシカの猿」とかいうセリフと妙にハンサムなナポレオンがエマという少女を「おチビちゃん」だか「小猿」と読んでいたような気もします。
で、読んでみるとイギリスのネルソン提督と平行して書かれていて、これに「ホーンブロワー」の映像を喚起されます。続きのDVDを見たくなりました。
しかし・・・これ著者が陸上自衛隊のOBだからか読者への配慮が無くて非常に読みにくい(^^;)図版は軍の移動の遷移図のみ。文中には何々軍と軍団を識別する呼称がでてきますが、人の名前だったり土地の名前だったり良く分からないし、人名だとしてもどこの国の人間か表記に工夫が無くてさっぱり分かりません。特に、ナポレオンが政権を取る前のフランスでは革命政府が失敗した指揮者をすぐに処刑したり更迭するのでめまぐるしく変わります。しかも多分敗残兵が集められて新しい指揮者が指揮を取るからでしょうが、新たな軍が振って湧いたように現れるのでその辺の状態遷移が書かれていないと全然分かりません。
Amazonのレビューでも星ひとつ。なるほどです。
残念ながら中途挫折です。何というか・・・これをもとに誰かもっと読めるものにして欲しいものです。資料レベルかも、これって。