Blog:Neutron Star

tma1のブログ 「試行錯誤」・・・私の好きな言葉です

アレキサンダー


はてなのブログなど中心に「アレキサンダー」の感想をいくつか読みましたが、あれをイスラム世界を侵略するブッシュ政権になぞらえたのはなるほどとして、まるでオリバー・ストーンがそれを礼賛するように描いたという意見があるのは意外でした。


私は全く逆の印象を受けました。自由、栄光を叫びながら進軍するアレキサンダーの多くの部下たちの目はアレキサンダーに常に冷たく厳しいもので、見ているものは何故こんなにつらく嫌な感じになるのか・・・歴史上の英雄、大王と呼ばれるアレキサンダーの大遠征が何故こんなにも勇壮さ晴やかさと無縁なのか首を傾げても不思議は無いと思うんですが。


後半、一番盛り上がったにぎやかなシーンというのは「故郷へ帰ろう」とアレクサンダーが苦渋の表情で兵たちに告げたときではないでしょうか?最近のハリウッド映画のラストに欠かせない拍手喝采のシーンがそれです。私は、これに「アメリカ兵よ故郷に帰れ」というメッセージを感じるのですが、どうなんでしょう?(とはいえ劇場で見たときに私自身は、早く家に帰りたい(退屈で死にそうだ)と思っただけですが(^^;))


だって、あれですよ・・・アレキサンダーが死んだとき、母オリンピアスが象徴的にそれを知るのは、飛ぶ鷲が突然空から落ちて絶命することによってですよ。鷲といえば、イーグル・サム。アメリカですから。


(訂正)鷲だと思っていたけど、鷹なのかも。「BfME」には大鷲グワイヒアとその眷属が出てくるし、アメリカに重ね合わせる先入観のせいで鷲と思ったけど・・・ギリシア、中東では鷲は象徴としてあまり使われませんね。生息域が違うのかも。