Blog:Neutron Star

tma1のブログ 「試行錯誤」・・・私の好きな言葉です

塩野七生「ローマ人の物語 文庫版27巻 すべての道はローマに通ず 上」

その前の「賢帝の世紀 下」を読み終えたあと実はちょっと避けて「終わりの始まり」の方を購入していたんですが、やっぱり通しで読むか・・・とあまり期待しないで購入したし、著者も冒頭でこれまでの通史と違って読みにくいだろうから覚悟して欲しいとありましたが・・・意外と面白い(^^;)


ローマ帝国時代のインフラ整備。公共事業にあたる言葉がなく「人が人らしく生きるのに必要な大事業」とでもいう形で行われていたローマ街道の事業。古代中国人は万里の長城という壁を作って異民族との分離や隔離を選んだのに対して、古代ローマ人はローマ街道という道を作って融合と同化を選んだのは民族性の違いか?と言う辺りが肝かな。


カラー写真も多くて視覚的にも楽しめるものでした。アッピア街道の写真、どこかで見た風景だなと思ったら・・・「Oblivion」の街道(^^;)西洋風のファンタジー世界の文明のモデルは中世・・・が多いんだろうけどその根底には滅びて遺産として残るローマ帝国時代の遺物や記憶が伝説と憧れの黄金時代として確かにあるんですよね。


こういうのを読むとローマ帝国時代をテーマにしたシミュレーションゲームをやりたくなります。Steamから「Grand Age of Rome」のデモ版を落としてやってみました。デモ版チュートリアルシナリオで小さな集落を作る手順として物資的なリソースとして木こり小屋?がある状態からはじめて人的なリソースとしてOutpostをまず置かなければならないんですけど、これは軍団基地の名残として跡地に残された前哨線用の拠点なのか、それとも軍団基地から伸びた前哨基地なのか・・・どうでもいいことかも知れませんが「ローマ人の物語」を読んできた者としては気になります(^^;)


その他に鉱物資源のために鉱山とか食料需給のために精肉所やベーカリー、文化程度を上げるための学校、ローマ式水道橋など作ってフォルム(フォーラム)も作るんですけど、運営に必要な資源というのはちゃんと考証されてるのかな?ゲームとして遊びやすいものよりも事実に則した考証に正確なものをやりたい気がします。


戦闘のチュートリアルは兵士の生産?と基本的な動かし方だけで随分シンプルでしたけど、ちゃんと城壁のある軍団基地内部に兵舎を立てて歩兵を徴集して傍に馬小屋を立てて騎兵を生産(育成?)してみたいな。ちなみに馬はローカル・リソース扱いでどうも野生馬のいる地域で馬小屋を作ると歩兵を騎兵にできるようです。野生馬のいる地域というとガリア地方とかなのかな。