花粉症などのアレルギーはIgE型免疫がスギ花粉を吸血ダニが出す血液凝固を阻害する酵素とみなして(成分が似ているらしい)マスト細胞が炎症物質を放出して起きる。哺乳類の祖先はこのIgE型免疫を獲得したおかげで炎症物質により吸血ダニを撃退して身を守ったらしい。
日本人の場合、花粉症などの現代型のアレルギーをもつ世代を比較すると昭和20年代までと30年代以降で明らかな違いがある。その違いは突き詰めると1歳までに家畜が身近にいたか、具体的には家畜の糞などに含まれる大腸菌の細胞片に含まれるエンドトキシンという物質を徐々に体内に入れてIgE型よりも生物学的に古い細菌型免疫を獲得できるかどうかにかかっている。
家畜がいなくとも兄弟姉妹が多いと末の子ほど生まれたときから年長の兄弟姉妹が外から持ち込むエンドトキシンを摂取しやすいらしくアレルギーを起こしにくいらしい。
ちなみにエンドトキシンは一度に大量に摂取するとショック症状を起こし危険である。