さて、電解コンデンサを全部取替えたので、ピックアップも含めて経年劣化の影響が音質に大きく出そうな所はすべて一応にせよ手を入れたことになるでしょうか。基板のパターンも線材の劣化はあっても影響は小さいでしょうから、これで新品に近くなった・・・というよりもクロック、オペアンプ、電源ケーブルに平滑コンデンサの改良交換と合わせてオリジナル以上のものになったと思いたいものです。
コンデンサ全交換後の音は全般にハッキリクッキリ力強くなりました。低音はER-4Sで聞くと独特のズンドコ感があります。全体を包む低音のボワーとした響きというのはER-4Sでは無いのですが、試しにMDR-Z900で聞いてみたら過剰なくらい響いています。
情報量や解像度も向上したと思います。聞きなれたCDでも気が付かなかった音、というよりこんな音程で鳴っていたっけ?というのがあります。これまでコンデンサ以外で手をつけてきた改良部分がコンデンサをまともなものにしたことで本領発揮できるようになった感じです。
ただ、何となくギスギスした潤いの無い感じも受けます。オペアンプのせいかコンデンサのウォーミングアップが足りないのだったら、オペアンプの交換や時間が解決してくれますが。
それと、fo.Qのテープですが、DACのチップには貼らない方が良さそうです。音のバランスが狂って低音ばかり強調ぎみになったので剥がしました。
それから、HA-1A+ER-4Sで聞いた場合、無音時にキーンという高いノイズが聞こえているようです。微かなので無音時にしか意識しませんが以前は無かったものです。蛍光灯のあれに似た感じです。ホワイトノイズ全体は小さくなった気がしますし、ボリュームは前より若干(角度にして三度くらい)大きめにするようになりました。今まで聞いていたホワイトノイズのうちCDPの分が若干小さくなったのかも知れません。
ちなみにHA-1Aのノイズとしては、最近、ハムノイズが時々生じているのに気づくようになりました。が、出力管の不良に気が付いて交換する以前まで片チャンネルから聞こえていたシーンという金属が震えるような音と比べれば遥かに小さいものです。もしかしたらこれはコンデンサを大容量のものに変えれば少なくすることができるかも知れません。HA-1Aのパーツをいじることも検討しています。
ところで、電解コンデンサの交換が期せずして二段階になったんですが、最初の段階で聞いたとき、坂本真綾「ハチポチ」などでボーカルの定位が非常に曖昧に感じました。「吸血姫 美夕」のサントラのOP曲では、女性コーラスが他の楽器の音に覆い隠されたようになってどこかで声がしているけどどこか分からないような状態でした。
やっぱり、古いコンデンサはそれなりに容量抜けが生じていたのかも知れません。
そういえば「黒人霊歌集」を聞いていて思い出したことが・・・以前、クロックを三田電波製のものに交換する前に、試しに17MHzの水晶発振子に交換していた時期がありました。結局、ほんの数日だけだったのですが、曲によっては逆エコーとでもいうか曲が始まる直前に小さく聞こえることがありました。
ONKYO C-711MLTDだったと思いますが同じようなことが何度もあったので、CDではそういうことが起こるのだと思い込んでいました(^^;)特に録音レベルが高いものの場合とか・・・。
ですが、今同じ曲をDPF-7002で聞いてみたら全くそんなことはありませんでした。(訂正:他のCDではDPF-7002でも逆エコーのようなものがありました。クロックのせいでは無さそうです)
いま聞いているのは
- アーティスト: ベーム(カール),ブラームス,ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
- 発売日: 2004/06/30
- メディア: CD
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