- 作者: F.ポールウィルスン,F.Paul Wilson,大瀧啓裕
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2006/07
- メディア: 文庫
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- 作者: F.ポールウィルスン,F.Paul Wilson,大瀧啓裕
- 出版社/メーカー: 扶桑社
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一気に読了しました。本作はこれまでの作品以上にスペクタクル的な見せ場も多く作者のFPWが各作品に仕込んできたパズルのピースが揃い始めてアドヴァーサリ・サイクルの全体の絵柄が見え始めてきたという重要な作品でした。父親との関係の変化・・・和解を越えて共闘になるとは。共闘といえば犬を連れたレイディのひと組とも共闘関係だったかもしれません。
前作「始末屋ジャック 幽霊屋敷の秘密」で「城塞」が取り込まれましたが、今作では「ラヴクラフトの遺産」中の短編「荒地」も取り込まれました。「ナイトワールド」の蟲まで出てきてなかなか凄いことになってます。
登場した銃器もグロック19、AMTバックアップのハンドガンに加えてM1C Garand(M1ガーランド狙撃銃モデル)、BENELLI M1 SUPER 90(ベネリ オートマチックショットガン)、Mossberg M590(モスバーグ ポンプアクション・ショットガン)、M67手榴弾(破片手榴弾)、名前だけですがM1903A1、それと・・・ルガー・スーパーブラックホーク 10インチモデル(454カスール弾)と相手が相手だけに派手になってます(^^;)それとポリカーボネート製のナイフも。
それにしても、やっぱり一番強烈でジャック・ファンとしては嬉しかったのは・・・父親トマスを良く知ることができたということでしょう。前作の訳者があとがきで「この父にしてこの子あり」と言っていたのは、戦士としての素質もそうですが正義と復讐に関する独特の倫理観についても言っていたのかも知れないと思いました。期待にたがわず、ジャックが母の敵討ちについて打ち明ける場面があって、個人的にもお気に入りの場面になりました。
「ラヴクラフトの遺産」はクトゥルー神話系列の比較的最近の作家の短編を集めた物ですが、クトゥルー神話系列物にふさわしく?玉石混淆ですが、FPWの「荒地」は傑作の部類でした。ラストはいかにも・・・でしたが。ブラックウッドの「ウェンディゴ」を思わせるイメージがあります。
- 作者: F.ポールウィルスン,ブライアンラムレイ,ロバート.E.ワインバーグ,マーティン・H.グリンバーグ,Robert E. Weinberg,Martin H. Greenberg,夏来健次,尾之上浩司
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2000/08/23
- メディア: 文庫
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