Blog:Neutron Star

tma1のブログ 「試行錯誤」・・・私の好きな言葉です

NHKスペシャル ドラマ東京裁判

最終話のみ見ました。ドラマにする必要があるのか?と思っていたんですが、なかなか面白かったです。


戦後世代の我々は、戦後の教育や文化によって「侵略戦争」は「悪」だとみなすように育てられていますが、第二次大戦以前は侵略戦争帝国主義に伴う必須の国策で、決して「悪」などとみなされず、ナポレオンが英雄視されたように先進国が後進国を侵略して征服し現地民を搾取することは国を富ます善行でした。少なくとも、侵略戦争に勝って領土を拡大した国の国民は当該国の政府に喝采を送っていたということです。


日本は英独仏露など主に欧州の先進国に遅れて帝国主義に参入したものの、既に帝国主義が時代遅れであるという流れが、主に帝国主義的領土拡張のメリットを感じないアメリカ(が強国になって国際的発言力を強めた)によって醸成されたせいで、結果的に「侵略戦争を始めた罪」という新造の概念と罪状によって日本の指導者達が戦犯として裁かれたということ。


捕鯨やCo2排出規制と同様、欧米の先進国が散々やり尽くした後で、これ以降は「悪」とみなして規制しよう、後進国にも強制しようというやつです。


ドラマの中でも平和に対する罪、侵略戦争を始めた罪で裁くことに反対意見を持つオランダの判事を中心に描かれていたようです。


東京裁判で、判決に反対していた判事としてインドのパル判事が有名ですが、最終話を見ただけですのでどんな論拠で全員無罪をいう意見を述べたのかは分かりません。ただ、インドはイギリスからの独立に関して日本から支持されていたという利害関係があるので、どこまで真面目に受け取って良いのか・・・


このように、戦勝国が後付の新罰則で敗戦国を罰する構図には不快を感じても不思議はない・・・という辺りは描いていたと思います。