Blog:Neutron Star

tma1のブログ 「試行錯誤」・・・私の好きな言葉です

映画「キル・チーム」(吹替版)

原題:The Kill Team

Amazonプライム・ビデオで視聴しました。

「カジュアリティーズ」や「プラトーン」のような倫理観を問われるような戦争犯罪モノ。実話を元にしているそうです。

戦争と言っても、軍隊の兵士同士が戦うだけではなく、戦闘員か非戦闘員か爆弾テロリストかその協力者か・・・区別が曖昧な民間人を相手にした戦闘のせいなのか?

恐怖や不安が過剰な防衛行動として彼らを、証拠のない民間人殺害へと駆り立てたのか?

映画を見ただけではそういう解釈もできるかなという感じでしたが、ネット上の報道(「カルバン・ギブス」で検索)を見ると、「面白がって」「快楽殺人」「遺体の一部を持ち帰り」など、また遺体を侮辱するような記念撮影写真もあったりで、戦闘の影響かどうか分かりませんがそういう人間であったのだろうと。

映画では彼が指揮を任された小隊の5人が民間人の殺害に加担したとして告訴されたわけで、最初は家族にその犯罪行為を知らせた主役の人物もその行為を忌避しながら最後には加担してしまう過程も怖いわけですが・・・

実際の事件では同じ基地の10人が起訴されて、カルバン・ギブスのいた小隊には小隊長として別の中尉がいて、その彼も写真撮影の現場にもいたとされているので映画のように上官の立場を悪用して部下を脅すようにして民間人の殺害に加担させたわけではないのではないかと。

ただ仲間同士面白がって、民間人を殺害したり、その犯罪者を仲間として庇うように偽証したり、笑顔で犠牲者と記念写真を撮影したりした兵士が10人もいたのかと・・・仲間意識と仲間はずれに対する怖れは映画そのままにあったかもしれない。

戦場で初めて相手を殺害することを通過儀礼のように考え、祝う事もあったかもしれない。


月並みな言い方ですが、まさに戦争は地獄。

しかし、戦争犯罪人が裁かれ、カルバン・ギブスは終身刑(ただし10年服役ののち仮釈放の権利を得るとか)に処されるという、倫理という建前がまだ有効であるうちは僅かながら救いがあるというべきか。


ですがウクライナ戦争では、「戦争は女の顔をしていない」にも記された(それだけでは事実かどうかも分からないような)独ソ戦の蛮行そっくりな残虐行為がロシアの占領地域で行われたという報道もあり、現代においても戦争に何らの希望をも持つべきではないと、多分、裏切られることの方が多いに違いない・・・