Blog:Neutron Star

tma1のブログ 「試行錯誤」・・・私の好きな言葉です

DPF-7002改いじり


DAC部の残り4つのオペアンプ NJM4580Lを抜いてヘッダーピンによるソケット化とDIP8 to SIL8アダプターを付けました。ついでにパスコンのセラミックコンデンサーを積層セラミックコンデンサーに交換しました。


とりあえず載せたのはTi社バーブラウン OPA2604APです。なのでDAC部のI/V変換には現在OPA2604AP×4、LPFまたは差動アンプ部?にOPA627BP×4(2ペア)です。


まだ1日も経っていないのでまともな評価はできませんが、最初に音出ししたとき(「テッカマンブレード」でしたが)・・・うるさーい!感じでした(^^;)いつものボリュームだと右の耳側に聞こえるコーラスの残響が耳元でがなり立てるようで。その後、ギターがクラシック・ギターもエレキ・ギターも含めて以前より好ましい感じに聞こえると思いましたが。


ダイナミックレンジが向上したことは聴覚上でも確かに感じられますが、音のキャラクターについてはI/V変換部にNJM4580Lを付けたままLPFまたは差動アンプ部?にOPA627BP×4(2ペア)を付けたときの方が好みだったかな?もう少しエージングしてから再度評価したいと思います。


「PCM1704の高性能化テクニック」(http://www.tij.co.jp/jsc/psheets/SBAA066.pdf)という資料を見ると、I/V変換部のオペアンプをNJM4580Lのようなスルーレートの低いもの(5V/μs)からOPA2604(25V/μs)に変えるだけでもS/N比はかなり向上するはずです。ノイズに関してはデータシートの単位がnV/√HzとμVrmsで異なるので良く分かりませんが、NJM4580LとOPA2604で比べれば当然OPA2604の方が良いはずです。


そもそもNJM4580LではPCM1702のカタログスペックのS/N比は実現できずかなり劣化しているはずなんですが、どうなんでしょうね。4段階のパラレル化による信号(S)雑音(N)比の向上で劣化をかなり補っていたということでしょうか。


OPA2604がOPA627に大きく劣るのがセトリングタイムです。1.5μs対550nsで3倍ってことでしょうか?セトリングタイムは1/fsの半分以下でなければならないということで44.1kHzの8倍オーバーサンプリング時には1.4μs以下であれば良い?のかな。OPA2604ではギリギリOUTのような気もします。OPA2134が1μsで良さそうです。安いし。


AD823ANはスルーレート 22V/μs、セトリングタイム 320ns、ノイズ 16nV/√Hzでセトリングタイムが優秀です。後でI/V変換にOPA627BPとミックスして使ってみたいと思います。



(続き)


I/V変換部の1段目にAD823AN、2段目にOPA627BP、LPFまたは差動アンプ部?にOPA2604APを使ってみました。


うーん、こっちの方が圧倒的に好きですねぇ。まったりとしていて空間が音で満たされている感じ。聴きやすいし。あと不思議なことになんだか演奏が遅くなったような・・・SE-200PCIからの光デジタル出力に変わりは無くそんなはずはないんですが、まったりゆっくりという印象です。んん?


I/V変換に関わるオペアンプのセトリングタイムでいえば、AD823ANが320ns、OPA627BPが550nsでOPA2604が1.5μsなので3倍早く信号の誤差が落ち着くという良い影響はあるはず。もしかしてこのまったりとした密度の高い感じが錯覚を誘っているのかも。


2年目にしてDPF-7002のDACとしての性能が一段、進化したかも。これでCDが動けば・・・(^^;)次の機会には基板上の断線を疑ってチェックしてみようかと思います。


あぁ、それにしても、これは良い。何度も聴いて聞き飽きているはずの「千と千尋の神隠し」ですけど。