- 出版社/メーカー: 東映ビデオ
- 発売日: 2002/05/21
- メディア: DVD
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見ました。コミックス版で大体の内容を把握した上で見た感想でいうと、短い時間でよくまとめたなと。ただ、何も知らない人がいきなり見たらどうなのか?というのはあります。
ただ従来の邦画アクション系、深作監督作品ファンには十分楽しめる要素はあったのかも。ストーリーがよく伝わらなくても理不尽な暴力を勢い良く描くことで映画という商品として成り立つということで。
そもそも多くの長編小説は2時間程度の映画にするのは無理があるんでしょう。もともと映画脚本向けに書かれていれば別ですけど。
あえて言わせてもらえば、キタノ絡みのシチュエーションは全部、「変」。北野たけしの存在感自体が普通じゃないというのとそれに合わせた理不尽な状況設定もあるし。ひとりぼっちのBR体操とか、ヒロインを神聖視したような北野たけし自筆の絵とか、心中するならお前しかいないとヒロインの女子中学生(という設定)に向けた純愛告白とか、銃弾を全身に浴びて倒れた後で、携帯の呼び出し音が鳴るとむくっと起きて普通にしゃべってからころっと死ぬとか。これと比べると殺し合う生徒達の方がリアリティあるぞという描き方でした。まぁ、実際そういう意図なんでしょうけど。
どう贔屓目に見てもお笑いなのは、冒頭、キタノを先導する軍隊風の男たちの行進。ドリフのコント並みにアマチュア臭い雰囲気。演技云々ではなくてあれは演出が下手なんだと思います。アジア映画でもコメディにしかでてきそうにない絵でした。
劇中での天野正道音楽の使い方は効果的でした。というか絵を見ながらスコアに手を入れたようなので、GRばりにバッチリ決まっていました。あの音楽が無ければ、本当の駄作かも(^^;)
でも、栗山千明、柴咲コウは光ってました。あえて演技とは言わない、存在がね。あと灯台で主人公の看病をした委員長役の人も良かったな。石川絵里って人?