遅れましたが、新年あけましておめでとうございます。
うーん、年が明けると何がおめでたいんでしょうねぇ?
諸説あるんでしょうけど、私は先におめでたいと言っておくことで不運を寄せ付けないようにして今年一年幸せでありますようにという意味で言っておきましょう。
新年早々、アメリカとイランの紛争が生じて・・・イランがどう出るのか心配してましたが今日の所はイランの自制の効いた限定的な報復攻撃で実は安心してます。
ところで、某情報番組を見たらいきなりアメリカが「イランの石油を手に入れたい」とボードに書いていて、ふっと鼻で笑ってしまいました(^^;)
湾岸戦争の頃と比べてアメリカの石油事情はかなり変わっているのに、いまどきコメンテーターとして招かれる自称専門家でまだこんな見識の人もいるのかと。
ところで・・・
最近読んでいる塩野七生の「十字軍物語」文庫版も2巻目を読み終わったところ。サラディンが登場してボードワン四世がこの世を去り、第三次十字軍がイェルサレム奪還のため近づきつつあり神聖ローマ帝国皇帝フリードリヒ1世とサラディンの手紙でのやり取り(紳士的な煽り合い?)を見たところです。
二巻で個人的に面白かったのはイスラム側の太守による当時の「フランク人」(キリスト教側の人々)の記述でした。フランク人の友人に案内されてキリスト教の教会を訪れてそこで祈りを捧げる人々を見て、信仰心の深さに感銘を受けてイスラム教徒にはこれだけ信心深い者はいないだろうと嘆いたりw
フランク人の医術がイスラム側に比べて恐ろしいほどに遅れていて、外科の主流は四肢切断だったり、栄養不良の衰弱は悪魔憑きとして患者の額に十字を刻んで塩をすり込むとか・・・中世ヨーロッパは恐ろしいですなぁ(^^;)
さて、塩野七生は当時のイスラム教徒の領主など権力者たちは、当初十字軍として中東にやってくるフランク人の目的を宗教戦争のためと理解せず領土獲得戦争だろうと考えていたと述べています。
戦争の本質というか目的が互いにすれ違った状態で始まるというのはありがちだと思います。