Blog:Neutron Star

tma1のブログ 「試行錯誤」・・・私の好きな言葉です

歴史群像 2018年10月号 No.151 「ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン!」

「鉄腕ゲッツ伝」
アニメ「Re:CREATORS」で脳筋騎士王の篭手の宝具スキル?でありましたが、16世紀に「盗賊騎士鉄腕ゲッツ」と呼ばれた騎士「ゲッツ(本名ゴットフリートの愛称)・フォン・ベルリヒンゲン」が由来だったんですね。

彼の鉄の義手がボタンでバネじかけの親指とそれ以外の四本指を瞬時に別々に開くことができて剣を持って振るうことが出来たという、よく考えられたものだそうで「ベルセルク」のガッツとその鉄の義手のモデルですね。大砲は仕込まれてはいませんが。

ガッツの通り名としてこれまで聖鉄鎖騎士団からは聖典に記された「黒い騎士」や鷹の団由来の「百人斬りのガッツ」を当てていましたが、その特徴としてより一般的と思われるのは今ではやはり「鉄腕」でしょう。

物語の最後では「鉄腕ガッツ」の通り名の方が残りそうですね。「鉄腕ゲッツ」のように伝説と鉄の義手を残すことになるのかも。

戯曲やその歌劇版(モーツァルト)では農民の味方、弱者を守る騎士の鑑のように描かれていますが、実像は主に都市や地方領主に戦いを仕掛けたり人質をとって恐喝したりで盗賊騎士とも呼ばれ、農民戦争勃発時には農民側から請われて一ヶ月だけの約束で地方の農民団の指揮官を努めたものの過激で勝算の低い戦いを好む農民団にはあまり肩入れせず、本当に一ヶ月だけで決別してしまったようです。

面白いのが当時、騎士が「都市や地方領主に口実を設けて戦いを仕掛けたり人質をとって恐喝したり」という行為を「フェーデ」と呼んでその「フェーデ」を一定のルールのもとに管理する委員会のようなものがあったということです。「フェーデ」を宣言して始めたもののルールから外れた行いがあると介入されて懲罰の対象になると。

そういえば「ベルセルク」の新刊が明日発売のはず。