Blog:Neutron Star

tma1のブログ 「試行錯誤」・・・私の好きな言葉です

NHKスペシャル「ノモンハン 責任なき戦場」

録画しておいたのを見ました。デジタル着色したBT-5戦車?などの鮮明な動画が印象的でした。


以前半藤一利の「ノモンハンの夏」を読みましたが(http://d.hatena.ne.jp/tma1/20121206#p2)、この番組は今もハルハ川以西の草原に残る塹壕跡(多分こう言っても大した規模のものは想像されないでしょうが、実は非常に広大。びっくりするくらい広大)や、遺骨、薬莢、かなり形を留めているロシア軍装甲車や戦車の残骸(車体底板)、日本軍のサイダー瓶(火炎瓶としても使われたと思われる)などの映像も豊富、CGによる両軍の布陣図などこれまでの知見を補完してくれるものでした。


国境紛争は「寄らば切るぞ」で解決するという辻政信の言葉はまたも石原慎太郎を思い起こさせました。(http://d.hatena.ne.jp/tma1/20121202#p1


東京都が尖閣諸島を買い取ると言い始めたことを発端に日本政府が買い取りを進めたことから中国との関係が悪くなったこと。当時、尖閣諸島が個人の所有物であることに驚いたこと。どのような権利をどのような公的機関に保証されて所有に至ったのか疑問に思ったことなど思い出しました。


またも悪名が轟く辻政信(^^;)次男の方は「上司の責任、だってそうでしょ?いち少佐が意見したからってそれで軍全体がそのように動くわけがない」


一理あるんですが、辻政信の悪名はノモンハンだけでなくガダルカナルの惨劇にも関係するので、あの日あの時あの場所に存在してはいけなかった人間だと思わざるを得ません。

いや・・・むしろ、大日本帝国陸軍の深刻な問題点の体現者であったのかも知れません。彼が存在しなくても問題自体はそのまま残っていたのだと。


そして、上層部の保身、情実人事、地位に連綿としがみつくために部下を犠牲にする態度など最近の日大アメフト部問題やアマチュアボクシング連盟の問題など、日本人は根本的な部分で昔から何も変わっていないなと思いました。