日本海軍創成は日本の制度(封建制)、内政改革と呼応し影響し合いながら成ったものであったというのは興味深いです。また清朝中国の軍拡と、日本の軍拡も互いに競いながらやはり内政改革の影響を主に日本から清朝中国に与えていたというのも面白いですね。
黄海海戦の詳細な戦況ももちろん扱われてますが、上記のような背景があってその戦争準備の兵器だけではない人材育成とその意識や思想の醸成の結実として見る目的で書かれているので無駄のない構成だと感じました。文章には若干推敲の足りない雑な部分も見られましたが、描きおろし新書ものにはありがちで本書はマシな部類だと思います。
この本で山本権兵衛とアルフレッド・T・マハンに興味が湧きました。
- 作者: 戸高 一成
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/05/10
- メディア: 新書
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