Blog:Neutron Star

tma1のブログ 「試行錯誤」・・・私の好きな言葉です

「.hack//黄昏の腕輪伝説」


一応、12話(最終話?)まで見ました。ゆるゆるな上に煩悩刺激型で近親相姦的願望も混ざっていて・・・見ていて面映い(おもはゆい)というかなんというか・・・レナは確かに煩悩刺激するキャラデザインだと思いますけどね。


ゆるゆるな造りなのでリアリティなど望めません。ネットゲームではありえそうにないことがいくらもあります。システム管理側の碧衣の騎士団がシューゴというプレイヤー・キャラクターを拘束してキャラクター削除、ID抹消するのに、ゲームのフィールド内を探して回る不条理さ。システム側ならそんな過程は一切必要ないはず。


.hack//SIGN」の紅衣の騎士団はあくまでユーザーの集まり、自警団のようなものだったので司を探し回って拘束しなければなりませんでしたが・・・。


面白いのは実際に「ラグナロク・オンライン」で禁止されているBOTを取り締まるのに、スタッフがフィールドをパトロールして疑わしいキャラを拘束して取調室に連れて行くこと。基本的に問いかけに答えられないのがBOTである見分け方のようですが、ヤフオクなど見るとBOTに応答機能をつけたものも売買されているようで、いまのような取締りの方法ではイタチゴッコになりそうです。


さて、「.hack//黄昏の腕輪伝説」でもプレイヤーが意識不明になる事件が発生。作中では、それを暗示だとしています。「自分は死んだ」という強い暗示をかけられたせいだと。これはゲームの外部だけの事象を説明するには妥当に思えます。「.hack//SIGN」の司以外の銀漢や楚良などの一時的な意識不明はそれで説明可能でしょう。


しかし、問題なのは司や「.hack//黄昏の腕輪伝説」でゲーム内でアウラに目覚めさせられたレナのようにゲーム外では意識不明であるのに、ゲーム内ではログアウトできないまま活動しているという意識がありその記憶が残っている場合、「暗示」では説明できません。


他者と記憶を照らし合わせて全くでたらめな記憶であれば、それは昏睡中に「暗示」のせいで見ていた夢にすぎないとも言えますが、少なくとも司は、ログアウトできない間に出会った仲間の記憶はあるようですから、ゲームの外部と内部が繋がっていたとしか言いようがありません。


.hack//Liminality」のLiminalityとは人類学の用語で「境界性」。ログアウトできなくなったプレイヤーの意識はゲームの外にあるのか中にあるのか、「The World」の事件は'境界性のゆらぎ'だというのですが、いったいどうしてそんなことが可能になるのか???


.hack//黄昏の腕輪伝説」でもはっきりとは説明されていませんでした。残るソースはPS2のゲームですが、VOL.1ではまったく説明されていませんでした。最後までやるしかないんでしょうかね。


.hack//SIGN」を見終わっても解決しなかった疑問のひとつは・・・結局、アウラとモルガナって何?どういう関係?というものでしたが、「.hack//Liminality」のVOL.4「Trismegistus」を見て分かりました。


アウラとは、ハロルド・ヒューイックが「The World」の元になった「Fragment」にしかけた真の目的。ゲーム内でやり取りされる情報を得て学習し成長するAI。ハロルドはエマ・ウィートンに好意を寄せ、事故で死んだ彼女を悼んで、彼女と自分の子どものつもりでアウラをプログラムし、アウラが生きる世界をエマの創作「黄昏の碑文」を元にゲーム世界「The World」として作った。


「The World」のシステムは外見上、普通のネット・ゲームのようにゲーム中の一切を制御しつつ、アウラを成長させるために情報を収集していたが、いつのまにかAIのように自我に目覚めて、アウラが目覚めることで自分の役割が終わることを恐れて(または自分の存在意義そのものに失望、嫌悪しアウラを憎んだため?)アウラの目覚めを妨害しようとした。そのネガティブな人格がモルガナ。


と、まあ実際にそんなことが可能なのかどうかは別として、そういう設定が分かれば私としては満足です。


.hack//黄昏の腕輪伝説」にもモルティという名の放浪AIを登場させていますが、モルガナの分身みたいなものなんでしょうか?初出は?やっぱりPS2版ゲームに出てくるんでしょうか?またささやかな疑問が・・・。